「あ、虹。」
好きだった彼女がほほえみながら言った言葉。
以前だったら、一緒に心から笑ってやることができたのかもしれない。
話をあわせるのにいっぱいだった…。
そんなときに見た『時をかける少女』。
やはり、涙が出た。
今日は1週間前、失恋でショックをうけていた時と同じように、同じ店で同じ
モンブランを食べる。
よみがえる、失恋の味。
ゆっくりかみ締める。
いまはまだ傷をみないようにすることしかできないけれど、傷は時とともにゆっくり
癒えてくる…。
そのときまで、モンブランを食べ続ける。
いつかおいしいと感じれる、その時まで…。